「買う5秒前」に僕たちの頭の中で起こっていること
大学の図書館を舐めてた、、、
今まで買ってた本が悉く大学の図書館に置かれてて、何でもっと早く気づかなかっんだと悔やんでる。
— R (@RcodingR) April 13, 2019
学費払っときながら、図書館使わずに本を個人で生活費切り詰めて買うとかバカだった。
ちょっと前にもツイートしたけど、最近大学の図書館に入り浸ってます。
つい最近まで大学の図書館は分厚い論文であったり、古びた歴史書、お堅い経済の本などが置かれているだけなイメージを持っていました。
ある日、ふと開発のために何となく図書館の勉強スペースに立ち寄って休憩がてら本棚を眺めていると、めっちゃモダンなiOS開発関係の技術書籍が置いてあることに気づきました。
周りを見渡すと多種多様な言語の設計パターン、UIデザインに関する書籍の充実っぷりが半端なさすぎて、「ここは本当におれが数年通い続けた大学の図書館か、、、」と衝撃を受けました。
さらに技術書に限らず、マーケティング、起業に関する本や箕輪厚介さん、News Picksが出版しまくっている有名起業家やインフルエンサーのビジネス本まで置いてました。
まさか大学の図書館に「多動力」置いてるなんて思わないじゃない、、、
何でもっと早い段階から図書館を活用し尽くさなかったんだろうと後悔したので現在、絶賛本借りまくり中です。
そんな中で数日前に借りて、読み終わった草場滋さんの「買う5秒前」という本が面白かったです。
買う5秒前に何が僕たちの背中を押しているのか
著者の草場さんはメディアプランナーでエンターテイメント企画集団の「指南役」代表をされています。ちなみにあの「逃走中」の企画原案をされたのも草場さんだそうです。
この本自体は前に誰かが勧めているのを聞いたことがあったのですが、いざ冒頭を確認してみて著者の経歴欄に書いてある職業と実績と本のテーマにちゃんと一貫性があって読んでみようと決めました。
マーケティングの教科書的な内容を予想していたのですが、始まっていきなりユニークな挿絵があって驚きます。
まずこの本の冒頭では既存の人々の購買動機6つがまとめられています。
・「必要」生活必需品など
・「お得」安い、おまけがあるから
・「好み」嗜好品、趣味に関するもの
・「流行」流行に乗っかりたい気持ちから
・「見栄」ブランド品や高級車など
・「義理」仕事上の付き合いなどで仕方なく、、、
これらがこれまで大まかに大別されてきた購買動機ですが、これに全く当てはまらない購買動機は多く存在します。
本の中に出てくる例で言えば、『目的があってコンビニに入ったにも関わらず、気づけば何となく買っていたモノ』『家にある、これ何で買ったんだろうという品々』などです。
上の6つの購買動機には当てはまらない7つ目の動機を解き明かそうというのがこの本のテーマになっています。
たしかに考えてみれば、家にあるもので買った理由を言葉でちゃんと説明できるものはそこまで多くないかも、、、
僕は企画、マーケティングの知識を身に付けたくて読み始めましたが、この未知数である7つ目の動機を解き明かすことで突然訪れる衝動をコントロールし、自分の浪費グセも治るかもしれないとも感じました。
この本の構成はただひたすら、その7つ目の動機として挙げられる心理を「〇〇な私」として紹介していきます。
個人的に興味深かったのは「Bコースを選ばされる私」
僕たちはお店やレストランに行った時、『自分の意思で選択して自分の意思で購入している』と思っています。
しかし、「それはお客さんの幻想です」という言葉から始まります。
基本的に人間は選択肢が与えられたときに「コレ!」と断定するのが得意ではありません。
例えば子供に「〇〇のこと好き?」と聞くと、ほとんどの子供がしばらく悩んだ後に「、、、ふつう」と答えます。
カレー屋さんで辛口、中辛、甘口を聞かれると中辛を、寿司屋で松竹梅の中からは竹を、カツ丼の特上、上、並では真ん中の上を選ぶことが多いです。
実は自分で選択したと思っていることも、選択させられたの間違いなのかもしれません。
フレンチレストランがABCのコースを提供しているとします。
その場合、1番力を入れて、コストパフォーマンスも良くしているのはBコースです。
そしてA、CコースはBコースを選ばせるためオトリでしかないという実例も紹介されています。
たしかにこれと似た話で牛丼チェーン店の牛丼並盛りはほとんど利益がないという話を聞いたことがあります。
だからこそ、大盛り以上やサイドメニューを充実させてそちらをお客さんに選ばさせ続けているからこそ、経営が成り立っているのかもしれません。
他にも「皆でイイコトしたい私」や「第2集団が好きな私」、「免罪符が欲しい私」などナルホドと思わせてくれる動機がたくさん詰まっており、さくっと読み終わりました。
この本の冒頭には「この本は読む本ではなく、使う本です。」と書かれている通り、この動機をビジネスに活用する術を探っていきたいです。
そして、全く関係ないですが
この1年で本を借りまくって大学図書館の管理人さんに名前を覚えてもらうことが僕の夢です。